災害で通信網が不通の状況下でも、連絡を取り合ったり位置情報の共有などができる、緊急通信ネットワーク機能「レスキューリンク」がフォートトークに実装されました。
この記事ではその概要と使い方を紹介します。
レスキューリンクについて
レスキューリンクは、携帯網、Wi-Fi網、インターネット網が使用できない状況でも、スマホだけでつながることができる緊急通信ネットワークです。
このレスキューリンクは、AIが状況を判断し、Wi-Fiルータ、Bluetooth、iPhoneのp2pを組み合わせて、メッシュネットワークを自動的に構築します。
苫米地博士によるレスキューリンクの紹介動画はこちら。
レスキューリンクを活用するために
このレスキューリンクを十全に活用するには、以下のことが推奨されています。
- 日ごろからバッテリーを充電し、予備電源を準備。
- Wi-FiとBluetoothを常時ONにする。
- フォートトークを常時立ち上げておく。
(待機時電力消費は最小限になるよう設計されています) - 日頃からアプリを使用し操作に慣れておく。
- 緊急時に連絡を取りたい相手を友達登録しておく。
レスキューリンクの起動
レスキューリンクを起動するには、「追加機能 > レスキューリンク」を選択します。
するとレスキューリンクの各種機能が表示されます。
Bluetoothによるトランシーバ機能も近日中に実装されるそうです。(2024/03/26)
ネットにつながってないとき
ネットにつながっていない状態でフォートトークを起動した場合は、20秒後に次のメッセージが表示されます。
ここで「レスキューリンク」を押すと、レスキューリンクが開きます。
Wi-Fiにつながってないとき
また、Wi-Fiがネットにつながってない状態で起動した時は、次のメッセージが表示されます。
その場合は「キャンセル」を押すと、レスキューリンクが開きます。
各機能の紹介
以下に、レスキューリンクの各機能の概要と使い方を紹介します。
災害時メッシュ通信
通信インフラが損傷している状況下でも、メッシュネットワークを経由してメッセージ送信できる機能です。
任意情報として、現在地の緯度・経度が表示されるので、その情報を一緒に送ることもできます。
送信のしかた
- ①メッシュ送信対象
-
ここを押すとルーム・グループルームのリストが表示されるので、送信相手を選択します。
- ②メッセージ
-
送信するメッセージを入力します。
- ③任意入力欄
-
緯度・経度の情報が自動でここに入ります。他の内容も自由に入力できます。(この欄の入力は任意です)
以上を入力後、「メッシュ送信」を押します。
すると、その内容が下にリスト表示され、端末から送信が完了するとリストから消えます。
リストには、メッシュネットワークを経由する他の人のメッセージも表示されます。
そのため、メッセージを送信する際は、必要以外の個人情報や機密情報などを送信しないよう注意してください。
送信メッセージが、メッシュネットワーク経由される他の人に表示される不具合は修正されました。
送信したメッセージは、ルーム・グループルームのチャットルームに表示されます。
プロクシミティチャット
レスキューリンクを開いている近隣のユーザ間で、メッセージがやりとりできる機能です。
インターネット未接続でも、Wi-FiとBluetoothがONになっているだけで利用できます。
近隣の人すべてに表示されるため、必要以外の個人情報や機密情報などは送信しないように注意してください。
救命UWBリアルタイム測位
iPhoneのUWBを利用し、近くの2端末間どうしで互いの距離や方向などを知らせる機能です。
瓦礫に挟まれて動けない人を救出する時などにも威力を発揮すると思われます。