数年前に起きたLINEによる中国への情報漏えい問題などをはじめ、サイバーセキュリティの重要性が年を重ねるたびに増しています。
そのような状況のなか、
「友人や知人との連絡をもっと安全に行えないだろうか?」
「LINEの代替となる安心なメッセンジャーはないだろうか?」
とお考えの方も多いのではないでしょうか。
そんな声に応えるのが、高レベルのセキュリティを実装したメッセンジャーアプリ「フォートトーク」です
この記事では「フォートトーク」の概要について紹介しますにゃ
※記事内の画像はタップすると拡大表示できます。
コグニティブ・フォートトークとは
コグニティブ・フォートトーク(以下、フォートトーク)は、友人や知人といった特定の人とメッセージをやりとりするための純国産の高セキュアなメッセンジャーアプリです。
開発は、サイバーセキュリティの専門家である苫米地英人博士が代表を務める「コグニティブリサーチラボ」が行っています。
高いセキュリティと様々な機能を実装
フォートトークの大きな特長としては、数あるメッセンジャーアプリの中でもトップレベルのセキュリティを実装していることです。
例をいくつか挙げますと、
- 通信が徹底的に暗号化されている
- 個人情報を一切収集しない作りになっている
- 開発とメンテナンスを完全に日本の自社のみで行っている
等々があります。
また、使える機能としては通常の「1対1チャット」や「グループチャット(投票機能あり)」はもちろんのこと、
- 次世代ソーシャルメディア機能「フィート」
- AI機能
- 30カ国語 双方向 通訳機能
- e-政府(eガバメント)政策立論・意見交換・投票機能
- 質問主意書(国会議員が国会開会中に内閣に対し出した質問文書)の閲覧
などなど備えています。
ちなみに「フォート(fort)」とは英語で「要塞」を意味します
つまり「フォートトーク」とは「要塞のようなセキュリティを実装したトークアプリ」ということだにゃ
アカウント作成は、電話番号登録が不要
フォートトークは、個人情報保護を徹底的に重視しており、アカウント作成もメールアドレスのみあればOKです。
多くのSNSやメッセンジャーアプリでは、本人確認ということで電話番号登録が必須になっていますが、フォートトークでは電話番号の登録は不要です。
なにかと個人情報を登録させられるアプリって多いですよね
そして、アドレス宛に送られてくる仮パスワードを登録画面に入力し、ユーザーIDとユーザ名(表示名)を決めるだけでアカウント登録ができます。
友達以外から連絡が来たり、勝手に友達追加されたりしない
フォートトークには、誰でも閲覧できるタイムライン的なものはなく、自分のアカウントは友達承認した人以外には表示されません。
そのため、知らない人から連絡が来ることがありません。
また、「連絡先(電話帳)」に一切アクセスしないため、LINEのように勝手に誰かを友達追加されることが全くありません。
同様に、メールアドレスからアカウントの存在を探ることもできないので、メールアドレスを元に誰かが友達申請して来ることもありません。
知らない人から連絡来たり、勝手に友達追加とかないから安心だにゃ
全機能が無料、広告表示も一切なし
SNSやメッセンジャーアプリには、基本機能のみ無料で上位機能は課金が必要であったり、無料であっても代わり広告表示がされたりするものが多くあります。
しかしフォートトークはすべての機能が完全無料で、しかも広告表示が一切ありません。
利用できる環境
フォートトークは以下の環境で使用できます。
iOS・iPadOS・macOS・visionOS
iPhone | iOS 17.0以降 |
iPad | iPadOS 17.0以降 |
Mac | macOS 13.0以降、かつApple M1チップ搭載 |
Apple Vision | visionOS 1.0以降 |
なお、セキュリティ重視のため、アプリの入手は日本のApp Store からのみに限定されています。
Android版について
Android版はセキュリティの関係上、当面の間リリースされる予定がないそうです。(2022/4/12)
フォートトークはWi-Fi運用が可能なため、中古のiPhoneやiPadなどを利用するのもよいかと思います。また、MacはM1以上のチップ搭載機種で使用できます。(Intelモデルは不可)
Windows版は存在しません
Android版同様、検索するとフォートトークのWindows版(エミュレータ使用)が存在するとの情報が出てくるようです。しかし開発公式の 「コグニティブリサーチラボ」 からは、そういったものは一切リリースされていません。
セキュリティ面からも、それらには手を出さないことを強くおすすめします。
フォートトークの実装セキュリティ
フォートトークに実装されているセキュリティについてもう少し詳しく紹介します。
- 通話の徹底暗号化による高い秘密確保
- スマホの「連絡先(電話帳)」へのアクセスなし
- 日本国内での完全自社開発と完全自社メンテナンスによる情報漏えい徹底防止
- 一定期間(あるいは指定期間)後にメッセージをサーバーから完全削除
- 特定の友達をトーク一覧で非表示にするステルス機能(再表示はルーム最上部を3回タップ)
- セキュアな自分用メモ機能
- 緊急時に位置情報とメッセージを友達に即送信可能
- Appスイッチャーのアプリ切換え画面に代替画像を設定可能
などなど、色々なセキュリティ機能が備わっています。
フォートトークの様々な便利機能
また、フォートトークには以下のような便利機能が搭載されています。
グループトーク内での投票機能
グループトーク内に投票機能があり、メンバーの意向を集計することができます。
音声通訳機能(30カ国語対応)
独自の音声認識と翻訳エンジンにより、音声入力したものをテキスト化し、日本語を含む30カ国語に翻訳して読み上げさせることが可能です。
二人の音声を入力できる「双方向通訳」モードもあるので、これだけで外国の人とやりとりできそうですね
もしかして有料の通訳アプリ要らず!?
政策 チャット/投票 機能・質問主意書閲覧
e-政府(eガバメント/電子政府)向けの政策立論投票機能で、任意の政策案を追加し、皆で意見を交換したり投票をしたりできる機能です。
現在リリースされているものは、苫米地博士が実際に顧問をしている国向けに設計しているものの機能簡易版だそうです。
また、日本の現国会議員リストがあり、それぞれの議員の概要を確認することもできます。
そして、国会議員が国会開会中に内閣に対し出した質問主意書の閲覧機能もあります。
開封前メッセージ削除機能
間違ったメッセージをうっかり送っても、相手が開封前であれば、見られる前に削除が可能です。
メッセージ読み上げ機能
メッセージを設定した話者で音声読み上げさせることができます。
プログラムのソースコード色分け表示
こちらはエンジニアやプログラマー向け機能ですが、プログラムのソースコードを、シンタックスハイライト表示(文中のキーワードなどに色付け)で送信することができます。(185言語に対応)
MarkDownエディタ
MarkDownエディタ機能が搭載されていて、MarkDwon記法で書いたメッセージを表示させることができます。(CommonMark仕様)
NFT型半減期通貨関係の機能(実装予定)
まだ詳細は不明ですが、NFT型半減期通貨関係の機能も実装されるそうです。(2021/08/23)
「 NFT型半減期通貨」とは苫米地博士が提唱する通貨体系の一つです。
「NFT」とはNon-fungible token(ノンファンジブルトークン/非代替性トークン)の略で、「半減期通貨」とは時間が経つにつれ価値が半減していくよう設定されている通貨を差します。
その「NFT」を「半減期通貨」にし、かつ法貨と交換をさせないことにより、巨大企業群による冨の独占を防いで世界の貧富の差を解消していく。
そんなスケールの大きいプロジェクトがこの「NFT型半減期通貨」の背景にあります。
途中の説明を省いて、少し分かりにくくてスミマセン
「 NFT型半減期通貨」や「半減期通貨」の詳細は、以下の動画をご覧くださいにゃ(動画UP主の「読み込み中」さんありがとうございます)
現在も頻繁にアップデート中
このフォートトークですが、一般向けリリースは2017年6月に行われたものの、数年間はあまり話題に登らない感じでした。
それが、2021年3月のLINEの情報漏えい問題をきっかけに、大幅な改善や機能追加が始まりました。
現在も頻度にアップデートが行われています。
LINE問題について苫米地博士が解説している動画
この記事の最後に、苫米地博士がLINEの危険性の解説とフォートトークの紹介をしている動画を紹介します。
TOKYO MXテレビ「バラ色ダンディ」(2021年4月5日放送)
『LINEで話題になった携帯電話個人情報漏洩リスク』
動画の長さは19分で、
前半が「LINE問題の真相」
10分52秒から「SNSアプリのセキュリティリスクを防ぐ方法」
15分49秒から「フォートトークの紹介」
といった流れになっています。
一般の報道ではほとんど言及されなかった内容も多く語られているため色々と参考になるかと思います。
まとめ
フォートトークは、高いセキュリティを実装したメッセンジャーアプリで、個人情報保護や情報漏えいを徹底的に防ぐ作りになっています。
30カ国語対応の音声通訳機能などの便利機能も備えていながら、完全無料(VPN機能を除く)で使えます。
世の中ではサイバーセキュリティ問題が年々多発しているため、このフォートトークの需要が今後さらに高まっていくのではないでしょうか。
このサイトでは、フォートトークの使い方について順次紹介していく予定です。
以下の記事では、1対1チャットの使い方について紹介しています。
また、次の記事では1対1チャットの設定方法について書きました。